本日は、10:00-17:00までパワーエレクトロニクス学会が主催するWEB講習会に参加しました。私の専門の電力系統向けのパワーエレクトロニクス機器、すなわちHVDC(直流送電)やSTATCOM(静止形無効電力補償装置)の動向についてTMEICの玉井氏の講演がありました。また、船舶向けのパワエレについて東京海洋大学の木船先生より興味深い話がありました。その後は電気自動車の話があり、最後に名古屋大学の山本先生より、世界の電気自動車の開発状況について、欧米、中国は非常に進んでおり日本は部品の提供者になってしまっていることがわかりました。1980年代にパワエレで日本が先頭にあり、パワー半導体はすべて日本製でした。フランスの高速鉄道TGVのGTO素子も日本製になったことに危機感を持ったドイツはinfineon を作って、日本を追いかけることにしました。一方、日本の重電メーカーは儲からないという理由で最先端の製造ラインも技術者も簡単に手放してしまいました。いまは、infineonは電力半導体の世界一の企業に成長しました。日本のSiCメーカーはRohmと三菱ぐらいです。日本は改善とか目先の判断は得意ですが、長期的な視点に立ち、10年後にこうなりたいから、今はこの技術を育てようというBackcastingは不得意です。
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