2021年11月20日土曜日

パワーエレクトロニクス学会SDGs講習会

 本日は、10:00-17:00までパワーエレクトロニクス学会が主催するWEB講習会に参加しました。私の専門の電力系統向けのパワーエレクトロニクス機器、すなわちHVDC(直流送電)やSTATCOM(静止形無効電力補償装置)の動向についてTMEICの玉井氏の講演がありました。また、船舶向けのパワエレについて東京海洋大学の木船先生より興味深い話がありました。その後は電気自動車の話があり、最後に名古屋大学の山本先生より、世界の電気自動車の開発状況について、欧米、中国は非常に進んでおり日本は部品の提供者になってしまっていることがわかりました。1980年代にパワエレで日本が先頭にあり、パワー半導体はすべて日本製でした。フランスの高速鉄道TGVのGTO素子も日本製になったことに危機感を持ったドイツはinfineon を作って、日本を追いかけることにしました。一方、日本の重電メーカーは儲からないという理由で最先端の製造ラインも技術者も簡単に手放してしまいました。いまは、infineonは電力半導体の世界一の企業に成長しました。日本のSiCメーカーはRohmと三菱ぐらいです。日本は改善とか目先の判断は得意ですが、長期的な視点に立ち、10年後にこうなりたいから、今はこの技術を育てようというBackcastingは不得意です。

ご挨拶

系統解析技術研究所と名前は大げさですが、実際は、「個人事業の開業・廃業等届出書」を税務署の届ける際に決めた技術士事務所の屋号です。技術士事務所「系統解析技術研究所」です。個人事業ですから、実態は所長の私ひとりで活動しています。2021年5月19日に開設しました。

私は、電機メーカーで電力系統解析を主に担当してきました。実際の業務で何かトラブルが発生した時に、その原因を電気工学の知識を活用して解明したり、新しい電力機器を開発する際に、その機器が電力系統でどのように動作するかをシミュレーションで解明することを仕事としてきました。私はこのような業務が大好きです。

電力系統で停電が発生したら、どのようなメカニズムでそのような停電が発生したか解明したしています。また、太陽光発電で、1枚の太陽電池が不調になると関連した健全な太陽電池も出力できなくなるようなことも回路モデルで解析したりします。非常用発電機と整流回路を組み合わせると振動現象が発生することなども解明しました。

パワーエレクトロニクス機器を含む電力系統解析でお役に立つことがあればご協力したいと思います。